夕暮れ時のバス停

タビストの卵

2009年07月28日 17:54

今日はバスで移動です。
夕暮れ時のバス待ちは、時間を持て余し、ほっとする一時です。


道の向こう側からひょっこりバスが顔を出すあの瞬間が見たくて、バスが来る方向をまじまじと見つめてました。

「ここからの景色は小さな頃と変わらないなぁ」と呟きながら。



一点を見つめる僕は、後ろからランニングして来るカップルらしき男女に気づきませんでした。
様になっているスポーツ着やサングラス、帽子が、彼らがアスリートなんだと教えてくれます。


そして、それはちょうど彼らが僕を追い越す時でした。

彼氏が走りながら言いうのです。


「早い?」

彼女が返します。

「大丈夫。」


走りながらの会話です。
キツいのでやり取りはその二言だけ。



彼女を気遣う彼氏の優しさ、それに応援されるかのように頑張る彼女。
彼らの短い会話が夕暮れ時の空気にとてもマッチして、胸が温かくなりました。


バスが来る道の向こう側を見つめていた僕の視線は、いつしか肩を並べて走るスポーツカップルを追っていました。