夜のコインランドリー
コインランドリーにて、
洗濯物が洗い終わるのを、ジャージ姿で本を読みながら待つ。
僕が持つ貧乏1人暮らしのイメージの1つだ。
いつからか抱いていた妄想が今この瞬間、現実となった。
人知れず抱いていた小さな夢が、
何ともなしにただの現実としてあらわれる。
そんな虚しさもまた良い秋の夜なんです。
夢を叶えるって、
虚しさを伴うものなのかと考える。
洗濯物を乾燥機に回しながら、
すでに洗濯済みの服の持ち主がいつ来るのかソワソワし、
はたして良い人か悪い人か、
靴音が近づいてくる度、目でなぞってた文を見失う。
そんな、夢叶った秋の夜…なんです。